23歳。
農業経験はほとんどない。
それでも2,000万円を借りて、イチゴ農家を始めた。
10年後。
33歳になった篠原豪さんが経営する「GRITH FARM」の年商は、7,000万円に達している。
栃木県宇都宮市で、とちあいかや白イチゴのミルキーベリーを中心に、オクラ、ナス、ブロッコリーなども生産している農園だ。
スーパー、量販店、ケーキ屋、飲食店、コンビニ、ホテルなどへ直接販売している。
ただ、最初からこんな農園だったわけではない。
就農1年目の年商は約1,400万円。
2年目も約1,400万円。
決して失敗しているわけではない。
イチゴは作れている。
売れてもいる。
それなのに、篠原さんには一つの感覚があった。
「このままでは伸びない」
そこから彼が変えていったものを見ると、農業という仕事が少し違って見えてくる。
同じ畑から取れるイチゴでも、
どう作るか。
誰に売るか。
どのサイズをいくらで売るか。
そこまで一つずつ変えていった。
実家は農家。でも、イチゴ農家ではなかった
篠原さんの両親も農業をしていた。
ただし、育てていたのは花だった。
だから、よくある「親のイチゴ農園をそのまま継いだ二代目」ではない。
篠原さんは東京農業大学を卒業したあと、両親とは違うことをやってみたいと考えた。
そこで選んだのがイチゴだった。
地元の宇都宮市はイチゴの産地で、周囲には若い生産者もいる。
とはいえ、自分自身にはほとんど栽培経験がなかった。
いきなりハウスを建てたわけではない。
まず栃木県のいちご研究所で1年間、栽培と経営を学ぶ。